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経営者としてリーダーシップを取るための目標設定マニュアル

今日は、飲食事業を進めていく上での目標設定について解説できればと思います。

 

私たちはコンサルタントという立場でクライアントの業務改善のお手伝いをする訳ですが、
何を持って「改善」とするかは千差万別です。

 

会社やお店も一つの生き物と考えることで、
私たちの協力者として、理想的な活動をしているかという視点で見てみます。


自立しているか

心身ともに健康か

社会の役に立てているか


経営改善と聞くと、コストカットや販促強化などの“対処法”に目が行きがちです。
しかし目指す場所が見えていなければ、改善の意味も方法も見えてきません。

 

だからと言って、大層なお題目は必要ではないのです。
経営者とはいえ、等身大の人間として自分のインサイト(目的)と向き合い、
店や事業が協力者として理想の状態になるまでのプランニング(目標)、
これが「自店の目標設定」の本質であると、私たちは考えています。

 


1.あなた自身のインサイト(目的)は? 


どんなに細かい改善よりも、行き先を見失っていては効果を発揮しません。

あなたの大切にしたいものは、どこにあるでしょうか?

少しルックアップして全体像を見てみましょう。今回のテーマである目標設定を行うロードマップはこちらです。


インサイト(目的)
:自分自身が何を大切にして、どう生きたいか

  ▼

縦横斜め(大目標)
:目的のためにどう店や事業を動かすか

  ▼

KPI(中目標)
:ファイナンス、PL、顧客関係のどこに詰まりがありそうか

  ▼

Todo(小目標)
:達成距離感を測り、優先順位、担当を決めて実行していく


改まって、インサイトは?目的は?と問われても困ってしまう人もいるでしょう。
ここが言語化できている人は迷いなく、強いです。

しかし、今できないとしても大きな問題ではありません。即答できないとしたら次に進みましょう。

 

Q:今すぐ実現できるとしたら、どれを選びますか?

  • 店舗数や業容の拡大
  • 今いる従業員や関係者の環境改善
  • 別業態・別事業への展開

 


2.縦横斜めに考えます 


この問いは、経営の向かう先をどう描いているか──つまり、

「生まれた利益を使って何をしたいか?」を浮き彫りにするものです。

今いる地点からの進め方を水平方向にするか、垂直方向にするか、
それとも別軸にずらすかの3つしか基本的に展開する道はありません。


「三方よし」は理想。でも、今のあなたは“誰のため”の経営をしている?

近江商人の有名な価値観「三方よし」は、経営者の多くが理想とする状態です。

「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」──つまり、自分・顧客・社会の三者が満足する経営です。

しかし、現実的にはどこかに優先順位が存在しているもの。

 

今の自店がもっとも重視しているのはどこでしょうか?

  • スタッフ(従業員)の安心か
  • お客様の満足度か
  • 地域や社会との関係性か
  • 自分自身の報酬・自由・裁量か

 

真剣に考えていくと、ご自身のインサイトに気づくことになるかもしれません。

そしてこれが、縦横斜めの「大目標」に当たる部分になります。

 


3.目標を“言語化”できたら、次は「現在地」の把握


大きな目標を描いたら、今の立ち位置と状態を把握する必要があります。

そのために見るべき指標が、次の3つです。

ここでは、経営する店や事業を一つの「船」として捉えて解説していきます。

 


【1】ファイナンス(財務状況)

→「目的地までの装備と燃料」の状態。

資金繰り・借入金・キャッシュ残高・返済計画など。

 

【2】PL(損益の再現性と効率)

→「いま乗っている船の燃費」。

利益構造、固定費・変動費の割合、FLコスト、利益率など。

 

【3】顧客関係(提供するコンテンツとニーズ)

→「船の乗組員の質とチームワーク」。

常連比率・口コミ・予約率・リピート構造・キャンセル率など。

 


それぞれの項目を具体的にチェックするために、次のような資料を手元に集めておくと良いでしょう。

 

  • 【BS】:月次貸借対照表
  • 【PL】:月次損益計算書
  • 【レジ】:月別売上、商品別売上構成、客数変化
  • 【人件費】:シフト表、給与支給実績
  • 【その他】:予約表、キャンセル率、レビュー・口コミ

 

大目標を実現するために必要なリソースを洗い出し、
この資料を見てどこに課題があるかを考察していきます。

 

資金が不足しているなら、どう調達するか
それがPL改善でできるのか、それともそもそも商品に魅力がないのか、
従業員は足りているか、足りていないならそれはなぜか…..

 

課題を見つけ、理想数値との距離を測ったものがKPI(中目標)になります。

 


4.具体的なアクションと数字=「Todo」(小目標)に因数分解される

「経営改善=数字を良くする」というのは、何なのでしょう?

店や事業の状態がゴールと設定してしまいそうになりますが、それではまだ不十分な気がします。



あなたが目指すビジョンが明確になり、
いまの店舗の状態が立体的に見えてきたなら、
今すぐに、今日、実行可能な何かが浮かんでくるはずです。



これが「Todo(小目標)」です。

担当者に、部門責任者に、エリアマネージャーに、、という役職や職務ごとに
それぞれのTodoをミッションとしてコミットしてもらいましょう。

あなた一人の力では、何年かかるかわからないプロジェクトは、
周りにいる協力者すべての力を総動員して最短距離で掴みに行くのです。



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千里の道も一歩から

Think BIG and start SMALL.
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経営者は孤独と言われます。また、経営は持久走です。

でも、勝手に独りにならないでください。
全ては理解されなくても良いと思います。

それが人というもので「経営者だから」ではないからです。



長い道のりの途中、一度じっくり自分と向き合うことで、
少しでも行き先が照らされることがあるかもしれません。

ぜひ次の週末に時間を作って「目標設定」をやってみてください。

 

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