飲食店を開業するオーナーの方にとって、集客のための広告手配やブランディングは大きな課題です。
そんな方におすすめしたいのが、SNSを活用した広告手法やブランディングです。
飲食店の多くはSNSを最初に選ぶことも少なくないため、すでに活用し始めている方もいるかも知れません。しかし、上手く運用できていない、そもそもなぜSNSを使うのかという点を知らない方も多いでしょう。
そこで、集客におけるSNSのメリットや活用の方法など注意点を交えて解説します。
SNSで集客する理由
飲食店の店舗開業では、SNSを活用して集客することが増えています。その理由を以下に紹介します。
・SNSを利用する背景
飲食店がSNSマーケティングを行う背景には、全体的なSNSの流行と集客利用の手軽な手段として使われていることが挙げられます。
SNSは拡散力が強く、大手チェーン企業の飲食店のような知名度がなくても、0からブランド認知を可能にします。
バズるために、伝統や下地、知名度が必要なく、新規で開業する中小企業の店舗にとっては大きな魅力です。
実際に、多くの店舗がSNSを取り入れており、SNSの中でもInstagramを活用しているオーナーが多いこともわかっています。
・SNSで集客するメリット
SNSには集客において3つのメリットがあります。
【メリット1.】無料で使える
まずは、広告費用が不要なことです。通常アカウントを運用するだけなら無料で利用し続けられます。
以下は代表的なSNSです。
- X(旧・Twitter)
- TikTok
- LINE(ライン)
- YouTube
ビジネスアカウントは一部有料のケースもありますが、ほとんどの通常機能は企業でも無料で使えます。
もちろん、SNSのディスプレイ広告に掲載する場合には費用がかかりますし、SNS独自の有料プランもあるため、すべての機能が無料ではありません。
【メリット2.】集客力が高い
2つ目のメリットは、先にも述べたように拡散力が強く、コンテンツを発信することで自社の知名度を高めてブランディングを可能にすることです。
まだ店舗名が広く知られていなくても、有名店舗になれる可能性があります。
加えて、インフルエンサーなどを活用する企業も増えており、自社商品・メニューとのコラボなども集客力を高めます。
【メリット3.】顧客とコミュニケーションを直接取れる
3つ目のメリットは、顧客と直接コミュニケーションを取って、集客のアプローチが可能なことです。
宣伝や広告は企業・店舗側が一方後に伝えるため、コミュニケーションは取れません。
しかし、SNSによる宣伝は、同時にコミュニケーションが可能です。
そのため、顧客との距離が近くなり集客機会も増えるのです。
URLなどの掲載で問い合わせや予約ができるようにしておけば、アクセスやコンバージョンの増加にも効果があります。
ただし、上記のメリットは、漠然とSNSを運用すれば得られるというわけではありません。
あくまでも、集客を目的として更新頻度や内容、コミュニケーションのとり方、コンバージョンを高める工夫など、各店舗に継続的な努力が求められます。
そこで知りたいのがSNSの上手な運用・活用方法です。
SNSの運用・活用の方法
ここからは、SNSの上手な運用・活用方法を紹介します。
・SNSの種類選択
SNSの運用・活用は、まずSNSの種類を選択します。
例えば、X(旧・Twitter)とInstagram、Facebook、TikTokではユーザー層が異なります。
Xはユーザー数が日本では単純に多く、10・20代の若年層や40代前後の中年層を中心に使われています。
Facebookは30代が中心のユーザーで、グローバルな集客ができる反面、日本でのユーザー数はXほど多くありません。その上でFacebookは企業アカウントが多いことが知られています。
また、TikTokは動画を中心としたコンテンツが特徴です。そのため、宣伝の仕方にも動画の編集や撮影が前提となります。Xよりも若年層のユーザー傾向が強いといえます。
Instagramは先述の通り、画像や映像を中心としたコンテンツにしやすいSNSです。どちらかといえば女性が多く、若年層向けとなります。
さらに、LINE(ライン)のようにリピーター顧客とのお友達登録でコミュニケーションを取れるメッセージアプリを基本としたSNSやYouTubeのように動画に特化したプラットフォームを前提のサービスもあります。
これらを事業内容や宣伝の方法など自社に合わせたSNSを選びます。
SNS選択を間違えるとアプローチしたいユーザー層に宣伝が届かない事になりかねません。
1つに絞らず複数を展開するのもありですが、多すぎると管理が大変になるため、その点にも気をつけましょう。管理が不十分で炎上リスクが上がって、損失が生じると、集客効果を上回るデメリットとなりかねません。
・SNSのタグの「#」や「@」などの活用
SNSではユーザーからの自社店舗商品・メニューを掲載・投稿するために「#」(ハッシュタグ)を活用することがおすすめです。
企画を作って、それをユーザーに投稿してもらい、SNSユーザーの興味を引く、来店を促すなど、広告以外の方法で集客できます。いわゆる、ユーザー参加型の広告手法です。
例として、飲食店で知名度の高いスターバックスやコンビニ大手のセブンイレブンなどは、SNSのタグ投稿を広告手法に取り入れています。
また、LINEのようにビジネスアカウントからコミュニケーションする場合にビジネスチャットで「@」(メンション機能)を使って来店後のケアを行い、コミュニケーションを取ることもリピート利用を促すのに最適です。
・ツールや代行も視野に入れる
SNSは運用に慣れていないと管理が大変なため、一部や全部をツールで補ったり、代行業者に依頼して運用を任せるといった活用の仕方もあります。
ツールや代行のメリットはSNS運用に使う時間や従業員の教育費用等を削減できることです。飲食店にとっての本来のコア業務に集中できます。
まとめ
今回は、飲食店開業時の集客にSNSを活用するメリットや方法について解説しました。
SNSには無料で拡散力の高い広告手段として使えます。
デメリットや注意点を抑えた上で、集客に活用すれば有料広告よりも高い集客力が見込めるでしょう。